回答の日付: 08.12.2024
金融検査マニュアル(現行では金融機関向け監督指針の一部として機能)や銀行法上のリスク管理基準により、銀行は貸出先企業の信用リスクを的確に評価する仕組みを整備しなければなりません。大口融資にあたっては、企業のキャッシュフローや収益計画、業界動向、経営者の人物評価(レピュテーションなど)まで含め総合判断を下します。担保や保証があるとしても、それだけに頼るのではなく「事業の継続性」を見極めるのがポイントです。金融庁は検査・監督の中で、銀行が適切な自己資本比率を維持しているか、大口取引が過度に集中していないかなどもチェックします。結果として、銀行の融資審査は法律で定まった明確な基準というより、監督指針や内部規程に基づく総合的裁量によって実施されることになります。