詐欺罪と横領罪の違い。顧客のお金を流用したらどちら? - Bengoshi-jp.com
  • ホーム
  • 質問
  • 詐欺罪と横領罪の違い。顧客のお金を流用したらどちら?

詐欺罪と横領罪の違い。顧客のお金を流用したらどちら?

回答なし

質問

0
0
0

19.12.2024

詐欺罪(刑法第246条)は、人を欺いて財物を交付させる行為に適用されるのに対し、横領罪(刑法第252条)は、他人から預かっている物を勝手に処分したり、その所有権を侵害する行為に適用されます。たとえば、営業マンが顧客のお金を預かった上で、『運用する』と嘘をついて使い込む場合、最初から欺罔によって金銭を引き出していたなら詐欺罪の可能性が高いです。しかし、最初は正当な委託関係だったのに後から私的流用したなら業務上横領罪が成立することがあります。事案によって詐欺と横領のいずれが適切かは、被疑者が初めから騙す意思を持っていたか否かが大きな分水嶺です。

ともかく 24.12.2024
回答の日付: 24.12.2024

詐欺罪では、被害者が行為者の虚偽説明に騙され、自発的に財物を引き渡している点が重要です。例えば、存在しない投資商品をあるかのように装って顧客からお金を受け取ったケースは詐欺とみなされやすいでしょう。一方、横領罪はすでに他人の物が自分の占有下にある状態で、その物を自分のもののように処分してしまう行為が処罰されます。業務上横領であれば厳罰化され(10年以下の懲役)、特に法人の経理担当者が顧客や会社の資金を私的に使い込む事件などが典型例です。捜査段階では『当初の取得行為に詐術があったか』や『当初は正当な預かりだったか』が争点となることが多く、立証次第で罪名が変わります。

Похожие вопросы

住居侵入して盗撮した場合、どんな罪に問われる?

回答なし
23.12.2024
住居侵入罪(刑法第130条)と、プライバシー侵害的行為の一種である盗撮が絡む場合、刑法としては盗撮だけの規定がないため、軽犯罪法や迷惑防止条例など特別法上の罰則が適用されるケースが多いです。ただし、住居侵入や建造物侵入とセットで盗撮行為があれば、侵入罪と条例違反などの併合罪が認められる可能性が高いです。もし盗撮するためにカメラを設置した際に他人の物を壊したりこじ開けたりすれば、器物損壊や建造物損壊罪が成立する可能性もあります。さらに盗撮した映像を無断でネットに公開すれば名誉毀損や侮辱、リベンジポルノ防止法などが問題となるかもしれません。
0
0
0

窃盗罪と遺失物横領罪の区別。道に落ちていた財布を持ち去ると?

回答なし
03.01.2025
窃盗罪(刑法第235条)は他人の占有する財物を盗む行為ですが、遺失物横領罪(刑法第254条)は、持ち主の管理が及んでいない落とし物や忘れ物を不法に取得する行為を対象とします。道に落ちている財布は所有者が実質的に管理していないため、拾った人が届け出をせず自分のものにするなら遺失物横領罪に当たる可能性があります。一方、ポケットから財布がはみ出ている人のバッグから抜き取る行為は持ち主が占有を維持しているため窃盗罪となるわけです。両者の違いは『被害者の事実上の占有が残っているかどうか』にかかっています。
0
0
1

脅迫罪の要件で『害悪の告知』はどの程度具体的だと認められる?

回答なし
08.11.2024
脅迫罪(刑法第222条)は、相手に『生命・身体・自由・名誉・財産』などに対する害悪を告知し、それによって畏怖を与えることを要件とします。この告知は具体的であるほど脅迫を立証しやすいですが、必ずしも日時や方法まで明確である必要はなく、相手が畏怖を抱くほどの重大な害悪の内容が示されていれば成立し得ます。例えば『お前を半殺しにしてやる』や『家に火をつけるぞ』などは典型的な脅迫と判断されやすいです。一方で抽象的に『覚えとけよ』だけでは脅迫と認められるか微妙で、裁判例も文脈や相手との関係を総合的に考慮しています。
0
0
0

外国人が日本で犯罪を犯したら、本国送還か日本の刑罰か?

回答なし
10.01.2025
日本国内で外国人が犯罪を行った場合、原則として日本の裁判権が及び、日本の刑法に基づき処罰されます(刑法第1条の属地主義)。仮に有罪判決が出たなら日本の刑務所で服役するか、刑期の途中で外交協定などにより母国へ移送される可能性もありますが、基本は日本の刑務所で刑が執行されます。また、刑の終了後に入国管理局(出入国在留管理庁)の手続きで退去強制(強制送還)されるケースが多いです。いわゆる『国外犯規定』とは逆であり、属地主義の原則で日本国内で犯した犯罪は日本の捜査機関が管轄します。
0
0
2

刑法における過失犯の意義と業務上過失の考え方

回答なし
18.12.2024
刑法では、故意のない場合でも注意義務を怠ったために結果を引き起こすことを過失犯として処罰する規定を設けています(例:過失致死傷、業務上過失致死傷など)。過失とは、通常人であれば当然払うべき注意を欠いてしまった状態を意味し、その結果として他人を死傷させた場合などに責任を問われるのが特徴です。特に医師や運転手などの業務従事者が業務上で必要な注意を怠った場合は『業務上過失』として通常の過失より重く処罰されます。
0
0
1

脅迫罪と恐喝罪はどう違うの?

回答なし
08.12.2024
脅迫罪(刑法第222条)は、相手を脅かして畏怖させるだけで成立し得る罪であり、財産や行為の要求がない場合でも構成されます。たとえば『お前を殺す』と言っただけでも脅迫罪が成立する可能性があります。一方、恐喝罪(同第249条)は脅迫や暴行を用いて相手に財物や財産上の利益を交付させる行為で、財産的な利得を狙う点が特徴です。つまり、脅迫それ自体が目的か、それとも脅しの手段として金銭や物を得ようとしているかが両者の大きな違いと言えます。
0
0
1

住居侵入罪と不法侵入の違い。友人宅に勝手に入ると犯罪?

回答なし
28.12.2024
住居侵入罪(刑法第130条)は、正当な理由なく他人の住居や建物などに侵入する行為を処罰する規定です。一般的に言われる「不法侵入」とほぼ同じ概念ですが、刑法では『住居侵入』『建造物侵入』という形で区別されており、住居だけでなく店舗や事務所などの建物に権限なく入ることも犯罪となります。友人宅であっても、招かれていないのに鍵を開けて無断で入ったり、勝手に留守宅へ入り込めば住居侵入罪が成立する可能性があります。たとえ所有者と知り合いであっても、『承諾を得ている』という根拠がないなら不法侵入と判断されやすいのです。
0
0
0

自動車運転死傷処罰法と刑法の関係、なぜ別法律?

回答なし
05.11.2024
自動車運転による死傷事故は、かつて業務上過失致死傷罪や危険運転致死傷罪として刑法の枠内で処罰されていました。しかし交通事故の重大性や運転者の責任をより厳格に問うため、2014年に『自動車運転死傷行為処罰法』が施行され、危険運転致死傷や過失運転致死傷などが独立した法体系で規定される形となりました。これにより、アルコールや薬物の影響下での運転、著しく危険な運転行為などを厳しく処罰する一方、通常の注意不足による過失運転致死傷も同法で包括的に扱っています。刑法とは別立ての法律にすることで交通事故に特化した規定を整備し、国民に周知しやすくした面があります。
0
0
0

強制性交等罪(旧 強姦罪)はどんな改正があった?

回答なし
12.01.2025
2017年の刑法改正により、従来の強姦罪は廃止され、新たに『強制性交等罪』(刑法第177条~)が設けられました。これによって被害者の性別を問わず、膣性交だけでなく肛門性交や口腔性交も処罰対象に含まれるなど規定が拡充されており、罪名も男女問わず適用されることが明確化されています。さらに法定刑が引き上げられ、親告罪要件も廃止されるなど、性犯罪の被害者保護と厳罰化が進んだ形です。改正以前は女性被害者のみを想定していた強姦罪から大きく変化しました。
0
0
0
すべて表示