尊属殺重罰規定は現行刑法でどうなっている?
- 15.12.2024
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かつて刑法では尊属殺人(親や祖父母を殺す犯罪)を通常の殺人罪より重く処罰する尊属殺重罰規定(旧刑法第200条)が存在しました。しかし、1973年の最高裁判決で違憲判決(尊属殺人が通常の殺人より過度に重い刑罰を科すことは法の下の平等に反する)が出されたため、その後の法改正で尊属殺条項は削除されました。現在は、尊属殺であっても通常の殺人罪(刑法第199条)と同様に処罰されます。ただし、裁判官が量刑を判断する際、被害者が近親者である事実が考慮されることはあるため、実質的に量刑に影響は及ぶ可能性が残っています。