独禁法違反の証拠収集方法と捜査権限

公正取引委員会には強い調査権限が与えられており、違反が疑われる企業に対して立ち入り検査や書類・PCデータの提出命令を行えます。ただし刑事訴追における強制捜査権（逮捕・押収など）は警察や検察が行うもので、公取委は行政調査権に基づき実質的に相当な強制力を行使可能というイメージです。調査対象企業は拒否すれば違反となり、過料を科される恐れがあります。公取委は企業のサーバーからメールログや役員間のやり取り、会議録などを解析し、カルテルや談合の合意の有無を突き止めます。さらにリーニエンシー制度で内部告発を受け取ることも多く、捜査の精度が高まっています。企業はコンプライアンスを徹底し、不正発覚時の対応マニュアルも整えておくべきです。