医療法人での出資持分は譲渡できる？医療法改正で持分なし法人化が推進されるって本当？

医療法人では「持分あり法人」と「持分なし法人」が存在し、持分あり法人では出資者が法人の財産に持分を有する形態で、持分を譲渡や相続することが理論上可能です。しかし、その際の評価額や譲渡対価が問題となり、実質的に利益配分が制限される医療法人の趣旨と矛盾する例が多く、国は近年「持分なし法人化」を促進しています。持分なし法人化すると、出資者の持分が消滅し相続問題が簡略化し、非営利性をより明確にできるメリットがありますが、移行時には出資評価や補償、税務面の手続きが複雑で、コストもかかります。医療法改正で持分なし化に支援措置が拡充されつつあり、新規設立の場合は原則持分なし法人が主流となっています。依然として持分あり法人も残っていますが、将来的に全廃される方向が示唆されているため、早期に検討するのが賢明かもしれません。