回答の日付: 01.12.2024
共同海損は国際海上運送の慣習法(ヨーク・アントワープ・ルールなど)に基づく制度で、船や貨物を救うために意図的に生じた損害を、利益を受ける当事者全員で按分して負担する原則です。具体例としては、嵐の中で船の安全を保つために一部貨物を投棄した場合、その行為が船舶と残りの貨物の救命に寄与したなら、残る貨物の所有者も投棄された貨物の損失を負担することになります。海上保険では「共同海損分担金」もカバーされる特約がある場合が多く、保険加入者は自己の分担額を保険金で補填できるケースがあります。実務では共同海損申告が行われ、アジャスター(共同海損精算人)が計算をして関係者に通知する流れとなり、全員が公平にコストを負担するのが原則となります。