日米地位協定の法的性格

日米地位協定（SOFA）は条約としての国際約束であり、国内法よりも優先的に適用される側面があります。具体的には、在日米軍や軍属に対して日本の入国管理や関税手続が一部免除されるほか、刑事裁判権も原則として米軍側に第一次裁判権が認められるケースがあると規定されています。憲法や刑事訴訟法の一般原則と矛盾が生じると指摘されることも多いですが、政府は「必要最小限の特権」であり安保条約を円滑に運用するためと説明しています。問題点として、米軍関係者が事件・事故を起こした場合の捜査・起訴のあり方や基地内立ち入り調査が制限されることなどが挙げられ、地元自治体や市民団体から改定を求める声も続いています。