海外出張で既に加入した旅行保険が重複した場合はどうなる？

重複保険の扱いについては保険法でも規定があり、同一の保険利益を対象にした損害保険が複数ある場合、補償の合計が損害額を超えるなら按分支払いとなります。ただし、傷害保険の一時金や死亡保険金など定額で支払われるタイプの保険は、重複していても合計で受け取れるケースが多い点が損害保険とは異なる特徴です。実務では、海外旅行保険の医療費補償や携行品補償が会社の包括保険と個人のカード付帯保険で重なる例がよくあり、請求時にどちらを使うか選択できますが、二重請求はできないので注意しましょう。企業としては従業員の負担を減らすため、会社の包括保険で十分な範囲をカバーするか、または従業員に個人保険を求めるか方針を明示することが望まれます。