建設工事におけるVE提案（バリューエンジニアリング）と入札の関係

VE提案にはリスクも伴い、提案した内容が実際に施工してみると問題が発生し、工期やコストが逆に増える可能性がゼロではありません。そのため、入札前に詳細な技術検討を行い、発注者と調整のうえで提案を行うプロセスが求められます。発注者としてはVEにより財政負担が減少し、環境負荷削減などの付加価値が得られる利点がある反面、設計変更に伴う再審査や契約変更手続きが煩雑になるという負担があります。近年の公共工事ではVEやCIM（Construction Information Modeling）など先進的手法を積極導入する流れがあり、優良業者の創意工夫を促すための政策的措置が拡大しています。