大会の開催国が政治的理由で特定選手を入国拒否したら？

国家主権に基づいて入国管理を行う権利は各国に認められており、政治的理由によるビザ発給拒否も法律上は可能です。しかし、国際スポーツ連盟やIOCが定める規定では、公平な競技開催のために「政治的差別のない参加」を求めています。開催国が恣意的に選手の入国を拒否する行為は、大会契約（ホスト契約）違反やオリンピック憲章の差別禁止条項に抵触する可能性があり、大会自体の開催権を取り消されるリスクがあります。実際にそうした問題が起きると、国際連盟が制裁を検討する場合もあり、開催国としては外交問題と大会開催条件を調整する必要があります。最終的には国際政治の問題とも絡むため、一概に法的手段だけで解決できない場合も多いです。