回答の日付: 26.12.2024
一般商事仲裁(Commercial Arbitration)は、民間同士の契約紛争や取引紛争を取り扱う仲裁で、ICCやJCAA、SIACなどの商事仲裁機関が主に扱います。これに対し投資仲裁(ISDS)は、投資家と受入国政府との間で紛争が生じた際、二国間投資協定(BIT)や投資章などに基づき、国際仲裁機関(ICSIDやUNCITRAL仲裁など)で解決を図る制度です。投資仲裁では国家行為の正当性が審査されるため、公権力の行使と投資家の利益衝突がテーマとなり、仲裁判断の執行はニューヨーク条約やICSID条約を用いつつ国家免除などの問題も絡んできます。したがって紛争の性質・当事者関係・適用条約が根本的に異なり、手続ルールも独自に規定されるのが大きな違いです。