海事法改正の動向とグリーンシッピングへの対応

国際的にはIMOが導入したEEXI（Energy Efficiency Existing Ship Index）やCII（Carbon Intensity Indicator）によって、既存船を含めた燃費性能やCO2排出量削減の数値目標が設定される流れが加速しています。日本政府もこれに対応して、海上運送法や船舶設備規則などを改正し、低硫黄燃料やLNG・水素燃料の導入促進、排出ガス処理装置の義務化などを推進中です。さらに補助金や税制優遇を通じて環境負荷の低い船舶建造を支援する施策も拡充されています。船会社は新しい規制に合致しないと港国でのPSC検査で是正を求められる可能性があり、違反が確認されれば高額な罰金や出港停止リスクがあるため、法改正の動向に注視し、経営戦略に組み込むことが不可欠です。